それはひどいよ三菱さん
三菱自動車の燃費データ改ざん問題が世間を賑わせて2週間以上たちましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
1991年から怪しい(国が決めた方法とは違う手法で燃費を計測していた)という話も出たのを受けて
「いやーなんか20年前から燃費悪いとおもってたんだよー、ランエボ」
という、ボケを言う人がいたとかいなかったとか。ランエボは燃費のよさ語る車じゃないですよ(笑)
燃費改ざんではないけども
たぶんググれば同じようなことを書いているブログが見つかると思うんだけど、まあ被ってもいいから書こうかなと。
現行のミラージュ(DBA-A03A)というモデルで気がついたんだけど、タイヤの指定空気圧が異様に高いんですよね。
なんと270kPa !!(昔でいうと約2.7キロ)
タイヤサイズは普通の 165/65R14 79S です。
車両重量は900kg、5名フル乗車でも1170kgぐらいの計算でしょう。(確か車検証上では1人あたり55kgで計算してたような記憶が…)
FFだからーということで適当に前:後=6.5:3.5ぐらいに分けたとして、前タイヤの2輪で760kg受けるわけで。
LI79のタイヤの最大荷重は437kgなので、2輪合計で874kg、まあ最大値まで空気入れれば難なくクリアしますね。
ところが、LI79のタイヤはスタンダード規格の場合、240kp以上に入れても最大荷重は変化しないんですよ。
エクストラロード規格(XL)であれば話は別ですが、確か標準で履いている 165/65R14 の ECOPIA EP150 はスタンダード規格だったはず。
ということはですね、無駄に空気圧を高くしていることになります。
実際の減り方
いやー写真が無いのが申し訳ないですが、三菱の言うとおりに空気を入れて乗っていた方のタイヤを見せてもらいましたが、トレッドの真ん中が一番減っており、ショルダー部分のほうが溝が残っている状態でした。
これは実はメーカーの指定どおりの空気圧で乗っていた場合、非常に珍しい減り方と言えます。いろんな車のタイヤを見ていますが、たいていタイヤの外側のショルダー部分のほうが減ります。トヨタのカローラでもアルファードでもそうです。例外的にE51エルグランドみたいにリアタイヤは内側ばっかり減るとか言う車もありますが、それでも内側ショルダー部分が減るわけで。 レクサスとかレジェンドとかは指定空気圧だと若干トレッドの真ん中が減り気味だったりしますが、それでもこのミラージュのように無意味に空気圧が高いということはありませんね。230~240kPaで指定されていた記憶があります。つまり、意図的に荷重的に無意味な空気圧に設定しているわけではないのに若干真ん中が減りやすいということです。というか、真ん中とショルダー部分が減って、その間が残り気味になるんですよね、なんか不思議な減り方でした。どうなってるんでしょうかね??
さて、ショルダー部分をあまり使わせないような空気圧を指定する意味って何でしょうかね。
わかりますよね、ショルダー部分を使わないということは接地面積がセンターに寄っているということです。接地面積を減らしているということですね。
接地面積が少ないということ
接地面積が少ないということは、摩擦抵抗が少ないわけですよ。摩擦抵抗が少ないということは転がり抵抗も少なくなるわけですよ。
つまり、荷重的には無意味な方法で無理やり接地面積を少ない状態を作ってやることによって、燃費を良くしようという魂胆なわけですよ。
しかも、違法ではありませんし、タイヤの規格的にも問題ありません(スタンダード規格のタイヤであれば最大空気圧は300kPaであることが多いです)
合法ドーピングですよー
でも、接地面積少ないってことは、止まる、曲がるにも影響出ると思うんですよね。
実はほかのメーカーも
記憶にある限りではミライースもそうだった気がします。確か260kPaだった気がします。(2.6kg/cm だったかもしれません) ちょっとググったら、アルトエコは2.8kg/cm(280kPa)だそうで。
どっちも燃費を売りにしている車ですよねー
だれか普通に220kPaぐらいで燃費確認してみてくださいよー
まあ、このあたりの車はタイヤサイズが145/80R13と細くて高扁平なので、空気圧が低いとヨレてショルダー部分ばっかり減っちゃうんですけどねー
ほかにはC26セレナのアイドリングストップ機構付きが280kPa指定ですよ(アイドリングストップ無しは250kPa) もうこれはあからさま過ぎますよねー まあ、セレナに関しては、C25までのセレナは指定空気圧だとフロントの外側だけあっという間に溝がなくなってしまう車だったので、均等に減らすという意味で280kPaぐらい入れてもいいと思いますけどー
普通の車にも300kPaぐらい入れたらー
たぶん燃費よくなりますよ(笑) 聞いた話だと、びっくりするほどではないでしょうけど、高速道路を淡々と走ったら満タン法でもわかるくらい変わるらしいですよー
ただ、そのままの空気圧でサーキット走行したら、ぜんぜん食わなくてあらゆるコーナーでドリフト状態だったと笑ってましたけど。
エクストラロード規格に気をつけてー
エクストラロード(EXTRA LORD 又は XL)、レインフォースド(REINFORCED)の場合はぜんぜん話が変わります。
スタンダード規格のタイヤと同じロードインデックスであっても、同じ空気圧では耐荷重がちがうんです、同じ空気圧の場合エクストラロードの場合は耐荷重が小さくなっちゃいます。
アジアンタイヤはやたらと変な減り方するんだよー、という場合はそのタイヤはエクストラロード規格である可能性が高いです。アジアンタイヤは結構エクストラロード規格が多いです。国産だったらスタンダード規格であろうサイズも結構エクストラロード規格だったりします。55扁平は要注意ですー
最近では国産もエクストラロード増えてるので要注意ですけどね。
では皆さんご安全にー